【リハ職は何歳までに転職するべき？】転職のタイムリミットと最適なタイミング

リハビリテーション職（以下、リハ職）として働く中で、誰しも一度は転職を考えるでしょう。

働く環境を変えたい、待遇を改善したい、キャリアアップしたいなど、転職を考える理由はさまざまです。

しかし、リハ職の転職には「タイムリミット」があり、40代の内に転職をしないと転職市場での価値はほとんどなくなってしまいます。

この記事では、リハ職が転職を考えるべき年齢や最適なタイミングについて詳しく解説します。

この記事を読めば、今後のキャリアプランを考える上で、いつまでに転職すべきか重要な指標を得ることができます。

この記事でわかること

・リハ職のキャリアパスとは？
・リハ職の転職タイムリミットは？
・50代での転職の実際

ぜひ、転職やキャリアプランの参考にしてください。

リハ職のキャリアパスとは？

リハ職（理学療法士、作業療法士、言語聴覚士）は、それぞれの職種でキャリアパスは異なりますが、一般的には以下のようなステージがあります。

新人期（0～5年）
基礎的な知識と技術を身につける時期。

中堅期（6～15年）
専門性を高め、リーダーシップを発揮する時期。

ベテラン期（16年以上）
マネジメントや教育、研究に携わることが増える時期。

以前は1～3年は新人、4～9年で中堅、10年以上がベテランと言われていました。

近年では、リハ職の増加や教育カリキュラムの変更などによりステージは変化しています。

このように、キャリアの進行に伴い求められるスキルや役割が異なります。

転職の際には各ステージの役割を発揮できるか、能力を有しているかという点が大切になります。

転職のタイムリミットは？

リハ職には、転職の「タイムリミット」は存在するのでしょうか？

採否を年齢によって決めることはできないため、絶対的なタイムリミットはありません。

しかし、年齢による制約が生じることは事実です。

具体的には、40代の内に転職をしないと転職市場での価値はほとんどなくなってしまいます。

実際に年代別の転職について確認してみましょう。

30代までの転職

20代から30代までは、リハ職としての経験とスキルが充実する時期です。

この時期に転職を考える場合、新しい環境でさらなるスキルアップやキャリアの幅を広げることが期待されます。

転職市場としても、将来性を期待できるため価値が高いと言えます。

40代の転職

40代になると、経験を活かした管理職や専門性の高いポジションへの転職は十分に可能です。

しかし、子育てや持ち家など家庭や生活環境での制約が伴うため、転職に慎重さが求められます。

また、明確な強みがない場合、20から30代の若いリハ職と現場で競うには体力面で心配が残ります。

転職市場での価値も年々下がっていくため、40代で転職を考える場合は少しでも早く行動をする必要があります。

50代以降の転職

50代以降の転職は不可能ではありませんが、難易度が大きく上がります。

教育や研究、コンサルティングなどの分野に行くことができれば、豊富な経験と知識を活かすことができますが、明確な実績と強みが必要です。

転職市場では、将来性が乏しく仕事を覚えるのが遅い、職場の価値観とのミスマッチなどが懸念され、転職に成功できる可能性は低くなります。

50代以降も転職ができないわけではない

先に述べたように50歳以降でも転職はできます。

総務省統計局による労働力調査（詳細集計）2023年（令和5年）平均結果によると、年齢階級別転職者数は次の表のようになります。

	15～24歳	25～34歳	35～44歳	45～54歳	55～64歳	65歳以上
転職者数（万人）	58	82	59	57	50	22

このように50歳以上でも転職者は50万人超であり、転職している人は多いです。

また、令和5年上半期の転職入職者の賃金変動状況割合は次の表の通りです。

	増加(%)	変わらない(%)	減少(%)	増加－減少
19歳以下	45.8	28.6	23.0	22.8
20～24歳	54.0	23.6	19.3	34.7
25～29歳	47.7	28.6	22.3	25.4
30～34歳	47.4	19.0	32.6	14.8
35～39歳	40.8	26.4	31.4	9.4
40～44歳	43.9	27.6	26.1	17.8
45～49歳	38.0	33.1	28.1	9.9
50～54歳	25.3	36.3	38.1	-12.8
55～59歳	30.0	33.2	35.8	-5.6
60～64歳	11.5	18.3	65.6	-54.1
65歳以上	26.2	19.3	53.1	-26.9

このように40代までは転職による賃金変動において、増加が減少を上回っていますが、50代以降ではそれが逆転し、増加が減少を下回っています。

リハ職においても同様で、年齢の増加とともに体力面や将来性がなどが低下し、転職で年収アップすることが難しくなります。

また、増加が上回っているものの、35歳以上では34歳までに比べて賃金増加の割合が低下しています。

転職で年収アップを狙うのであれば、30代で1つ目の壁、40代で2つ目の壁があることを覚えておきましょう。

転職の手順

転職までの具体的な手順は以下の通りです。

このように転職するにはたくさんのステップを踏み必要があり、時間もかかるため計画的に準備を進めていく必要があります。

転職のステップについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください→【関連記事】リハ職が転職を成功させる手順やコツ

最短1ヶ月以内でも転職は可能ですが、計画性のない転職は長い目で見ると年収ダウンやキャリアダウンに繋がるため、しっかりと事前準備をする必要があります。

まとめ

リハ職の転職には絶対的なタイムリミットは存在しませんが、年収アップの転職をするのであれば30代で1つ目の壁、40代で2つ目の壁があります。

転職を考えるのであれば、転職市場で価値の高い30代までにキャリアプランを考え、目的に合わせた転職をする必要があります。

50代以降では転職できないわけではありませんが、転職による賃金変動割合において増加が減少を下回ります。

遅くても40代までにはキャリアの方向性を定め、50代で理想のキャリアを手に入れられるように準備しておきましょう。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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