【理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が年収・収入を増やす６つの方法】

理学療法士（PT）・作業療法士（OT）・言語聴覚士（ST）のリハ職の平均給与は29.8万円、平均賞与は69.4万円で、年収は427.0万円となっています。（厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」　企業規模計100～999人）

医療職としては看護師より低く、介護士よりは多いという位置づけです。

この記事では、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の年収を増やす6つの方法とそのためにするべきことを解説します。

この記事を読めば、年収を増やすために明日からするべき行動がわかります。

この記事でわかること

・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の年収の増やし方
・年収を増やすためにするべきこと

是非、最後まで記事を読んでみてください。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の年収・収入の増やし方

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の年収は418.7万円となっています。（厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」　企業規模計100～999人）

年収をさらに増やすためには、以下のような方法があります。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の年収の増やし方

・経験を積む
・資格をとる
・転職する
・協会活動に参加する
・開業する
・副業をする

それぞれ詳しく解説していきます。

経験を積む

何も特別なことをしなくても同じ職場に居れば昇給がありますので、必然的に給料は増えます。

さらに、給与査定でいい評価を得ると昇給額をアップすることができます。

査定の内容は職場によりさまざまですが、勤務態度や実績などが評価されます。

反対に、マイナス査定になってしまうと昇給額が下がってしまうので、同期入社に比べて年収が少なくなってしまうということも起こり得ます。

プラス査定	マイナス査定
・学会やカンファレンスで積極的に発表 ・部署全体の業務効率化に貢献 ・内部及び外部研修会への参加 ・勉強会の開催、講師をしている ・役割（指導者、リーダーなど）がある　など	・欠勤、遅刻 ・残業が多い（仕事が遅い） ・挨拶や身だしなみができていない ・取得単位が少ない ・書類が滞っている　など

毎年の昇給額はわずかでも、長い年月で見ていくと差は大きくなるので、できる限り査定でいい評価をもらうことが年収アップには不可欠です。

ただし、どんなにプラス査定を積み上げても、昇給による年収アップは年に3～4万円程度であり、年収が増えるまでに長い期間が必要です。

また、部署長や主任などの管理職になると手当てがついたり、役職者報酬になり年収が十数万単位で上がることもあります。

しかし、責任が伴うため容易ではありませんし、上司がいなくなり席が空くこともそう多くはないので、タイミングを計って管理職になるのは難しいでしょう。

資格をとる

雇用条件の中に資格手当が入っている求人は多いです。

ただ、資格であれば何でもいいというわけではなく、資格がその病院や施設のメリットになるかというのが大事な点です。

手当がつく資格の例には次のようなものがあります。

資格手当がもらえる資格の例

・認定理学療法士・認定作業療法士・認定言語聴覚士
・専門理学療法士・専門作業療法士
・心臓リハビリテーション指導士
・3学会合同呼吸療法認定士　など

あくまで例ですので、この資格を持っていれば必ず手当がもらえるというわけではありません。

ただし、資格を持っていて高い専門性が認められれば、転職や給与交渉で有利になります。

仮に資格を取ってすぐに年収が上がらなくても、その価値を活かせる場面に巡り合えた際には資格が強い武器になります。

転職する

今回紹介する中で、年収アップに最も即効性がある方法が転職です。

年収アップの転職をする方法は、単純に転職サイトで年収の高い求人に応募したり、年収の高い県立や国立の病院に転職したりする方法が想像しやすいかと思います。

しかし、高年収の求人は競争率が高く、運よく転職できればいいですが確実性はありません。

確実に年収アップの転職をするためには、自分の市場価値を把握して、正しい給与交渉をする必要があります。

自分の市場価値を調べる方法は、同じ経験、資格、スキル、実績を持った人がどのくらいの給与で働いているかを確認する必要があります。

転職エージェントはたくさんの求人情報をもっているので、市場を誰よりもよく知っています。

転職エージェントは自分の市場価値を把握するためだけでも利用可能なのでおすすめです。

年収アップの方法として転職を考えるなら、まずは転職エージェントに登録して相談してみるのもいいでしょう。

協会の部会活動に参加する

協会員は任意で部会に参加することができ、研修会や学会などの運営などに携わります。

部会活動は活動費（交通費）が支給されますが、額はかなり少なく、交通費がなんとかまかなえるか、場合によっては手出しもあります。

それでも協会活動に参加することには次のようなメリットがあり、年収アップに繋がります。

協会活動参加のメリット

・勤務先に評価される（プラス査定や昇進など）
・同業種との繋がりができ、最新の情報を得ることができる
・活動を通じて好条件で引き抜かれる可能性がある
・協会の役員になれば報酬がもらえる可能性がある（副収入になる）

協会活動に参加している人はあまり多くないですが、参加している人は俗にいう意識が高い人が多いです。

意識の高い人が持っている情報は最新で有益であることが多く、それだけでも協会活動に参加する意義はあります。

また、活動に参加している人が少ないので、他の病院や施設で部長や課長などの管理職に就いている人と接する機会が多くなるのも魅力です。

業界の最新情報やビジネスプランをもっていることもあり、うまくすれば興味がある分野に好条件で転職できる可能性も出てきます。

ちなみに協会の活動を続けて役員になると報酬がもらえます。

報酬が高いだけあって、気軽にできる仕事ではないので参考までに。

理学療法士協会県士会の役員報酬は以下の表を参照してください。

役員名	兵庫県（年俸上限）	茨木（月額）	福岡県・長崎県	和歌山県・高知県
会長	800万円	2万～6万円	非公開	非公開
副会長	700万円	1.5万～4万円	非公開	非公開
常務理事	600万円	ー
専務理事	ー	1.5万～4万円
常任理事	ー	1万～3万円
理事	600万円	5千～2万円	無報酬（常勤は報酬あり）	無報酬
監事	600万円	5千～2万円	無報酬（常勤は報酬あり）	無報酬
外部監事	ー	3万～4万円

県によって大きく差があり、役員報酬がない、もしくは公開されていない県が多いようです。

ちなみに各日本協会ごとの役員報酬は以下の表を参照してください。

役員名	理学療法士（常勤役員）	作業療法士	言語聴覚士
会長	月額125万円（年俸1,500万円）	年俸1,400万円	不明
副会長	月額113.75万円（年俸1,365万円）	年俸1,200万円	不明
専務理事	月額106.25万円（年俸1,275万円）
常務理事	月額95万円（年俸1,140万円）	年俸1,200万円
理事	ー	年俸1,000万円	常勤には支給
監事	ー	常勤には支給	常勤には支給

開業する

雇われて仕事をしていると、働けばその分給料が増えるということは殆どなく、基本的には働いた時間分の固定給をもらいます。

その状態を続けていても、年収アップは難しいです。

しかし、開業をしてしまえば、ほぼ上限なしに年収アップができます。

開業は整体院や整骨院などがイメージしやすいかと思います。

整体院や整骨院の他に、デイサービスや訪問看護ステーションなどを経営する方もいます。

介護保険などの公的保険を使う事業になるため制約は厳しいですが、自分の報酬は自由に決めることができるため、年収の大幅アップが狙えます。

また、個人で行うパーソナルトレーナーなども最近は増えてきています。

副業をする

副業も年収アップのためには、とても有効な手段です。

本業で月3万円収入を増やそうと思えば、昇給が年3000円だとすると10年かかります。

しかし、副業ではもっと短期間で収入を増やすことができます。

例えば、メルカリなどのフリマサイトで使っていないスマホやゲーム機などの不用品を売れば、すぐに利益を得ることができます。

不用品がない場合は、せどり（セールなどで安く仕入れてから売る）という方法もあります。

本業と副業の年収アップの形態は次の表を参照してください。

	本業（病院、介護系勤務）	副業
年収アップまでの期間	長い（数年）	短い（数か月から）
収入	毎月固定	不安定（増減あり）
特徴	時間でお金をもらう（時給）	努力した分お金が稼げる ※簡単ではない

もちろんお金を稼ぐので簡単、ノーリスクではありません。

せどりの場合は、一度商品を仕入れるのにお金がかかるので、売れなければマイナスになってしまいます。

しかし、毎月〇円の固定給ではないので、上手くいけば本業以上に稼げてしまう可能性もあります。

また、副業というと本業が疎かになってしまうイメージがありますが、むしろそれは逆です。

副業で培った知識や技術が本業にもいい影響をあたえ、本業の収入アップに繋がる場合があります。

年収を増やすためにするべきこと

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士であるあなたが年収を増やすためにするべきことは何でしょうか？

年収を増やすためにするべきこと

・規則正しい生活をする
・本を読む
・運動をする
・お金の勉強をする
・すぐに行動する

詳しく確認してみましょう。

規則正しい生活をする

1つ目は規則正しい生活をすることです。

そんなこと？と思うかもしれませんが、これが最も大切と言ってもウソではありません。

睡眠とパフォーマンスの関係の研究では、睡眠時間の不足によってワーキングメモリの働きが下がってしまうという結果が出ています。

この研究では、6時間睡眠でも14日後には丸一日寝ないのに相当するパフォーマンスの低下がみられました。

1日6時間の睡眠でも不十分で、アメリカ睡眠医学会では1日7時間以上の睡眠が推奨されています。

また、たくさん寝ればいいという訳でもなく、起きる時間も重要です。

例えば、朝早く起きれば、ゆっくり朝食をとったり準備をする時間を確保でき、自律神経が整えられます。

反対に、遅く起きて朝食も食べず慌ただしく朝の時間を過ごすと交感神経が優位になってしまい自律神経のバランスが崩れます。

今まで7時間以上の十分な睡眠がとれておらず、朝遅刻ギリギリで起きて慌ただしい朝を過ごしていた方は、その習慣を変えるだけで仕事や勉強のパフォーマンスアップに繋がります。

そのことにより仕事が評価されれば、さらなるモチベーションアップにも繋がりますので、規則正しい生活を心がけましょう。

本を読む

2つ目は本を読むことです。

本を読むと聞いたら、難しいビジネス書や文学作品を読むことを想像するかもしれませんが、もっと簡単なものでも構いません。

まずは本を読む習慣さえできれば、そこから無限に興味は広がっていきます。

本には、その道のプロの考え方や経験が凝縮されていて、それがたった数百円から数千円で読めてしまいます。

そうして蓄えた考え方や経験の知識は、教養、問題解決能力、コミュニケーション能力、マネジメント能力などを向上させ、キャリアアップに繋がります。

また、仕事面だけでなく、本を読むことは人生そのものを豊かにするので、本を読む習慣がない方は月に1冊でもいいので本を読むことを始めてみましょう。

運動をする

3つ目は運動をすることです。

運動と脳の関係については、説明不要と思いますが、簡単に言うと運動で脳は活性化されます。

これにより、頭がスッキリして仕事の効率アップが期待できます。

また、習慣的に運動を行っていると、スタイルが改善され、自信もつきます。

人は見た目のいい人の言うことを信じやすいという習性がありますし、自信のある人であればなおさらです。

仮に同じ仕事をしたとしても高い評価をされやすくなり、そのことが更なるモチベーションとなります。

運動に関しても、スポーツジムに通って自分を追い込みながら行うようなストイックな運動でなくても構いません。

毎日1時間程度のウォーキングでもいいので、時間を確保し、行う習慣を身につけましょう。

お金の勉強をする

4つ目はお金の勉強をすることです。

あまりにもストレートですが、お金の知識を身に付けることは大切です。

お金に関する知識と聞いて、自分には十分な知識があると自信を持って言える方はどれほどいるでしょうか？

きっとそう多くはないと思います。

世の中にはお金に関する様々なルールや制度があります。

それを知って上手に使えれば、大切なお金を無駄にせず、年収アップに相当するほどの効果が得られます。

それを知らずに必要以上にお金を搾取されていたら、その反対になりますよね。

お金に関する書籍などはたくさん出版されていますし、最近ではYouTubeなどでも多くみることができます。

お金の勉強をしてお金に関する知識を身に付けていきましょう。

すぐに行動する

5つ目はすぐに行動することです。

考える前に何でもやっちゃえ、ということではなく、行動するならとにかく早い方がいいということです。

行動するのに最大の敵は、やる前から上手くいかなかった時のことを想像してしまうことです。

『できなかったらどうしよう。やった時間や使ったお金が無駄になってしまう。それなら最初からしない方が良いんじゃないか』と言った具合です。

もちろん、やったことが必ずしも成功するとは限りません。

むしろ失敗の方が多いかもしれません。

しかし、その失敗による試行錯誤の経験こそが最大の利益であり、後の年収アップにも繋がります。

よく聞く話ですが、どんな成功者も全く失敗せずに成功だけしてきた人はいません。

むしろ人並み以上に失敗をして、そこからさらに努力したことで成功の法則をつかみ成功者となっています。

今すぐの行動が将来を変えるきっかけにもなり得ます。

方は挑戦する価値は高いです。

まとめ

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の年収を増やす6つの方法とそのためにするべきこと紹介しました。

中には当たり前だと思うこともあるかと思いますが、当たり前のことがやれていれば問題ないですし、まだやれていなければまずはそこから始めてみるといいかもしれません。

この記事が何かの参考になれば幸いです。

おまけ

失敗しない転職のために、おすすめの転職エージェントを6つ掲載しています。

転職エージェントに登録して、キャリアアドバイザーの面談を受けるだけでも、自分の将来のキャリアプランを考えるきっかけになります。

また、自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけることは転職で成功するための必須条件です。

おすすめの中から興味を持った3社に登録して、自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけてください。

マイナビコメディカル

おすすめポイント

・転職業界大手の安心感
・条件検索で希望に合った求人が探しやすい
・専門のキャリアアドバイザーがサポート

マイナビコメディカルは転職業界大手のマイナビが運営する転職エージェントです。

転職大手なので多くの転職サポートの成功経験をもち、的確なアドバイスを行ってくれます。

また、大手の安心感から多くの事業所が登録しており、好条件の求人情報も多いです。

マイナビコメディカルのサイト内検索は非常に使いやすい仕様になっていますので、自分でどんどん求人情報を探したい方にもおすすめです。

キャリアアドバイザーとのやりとりはメールやLINEでも可能ですので、時間を気にすることなく連絡をすることができます。

履歴書の添削もしてくれますので安心して転職活動を行うことができます。

PTOT人材バンク

おすすめポイント

・公開・非公開求人数が多い
・キャリアパートナーの動きが速い
・Web見学ができる

PTOT人材バンクは全国に多数の公開求人・非公開求人情報を持っています。

地方にも多数の求人情報を持っていますので、他の転職エージェントで求人情報が見つからない方にもおすすめです。

登録後すぐにキャリアパートナーと電話面談を行うので、短期間でスピーディに転職活動を行うことも可能です。

キャリアパートナーはリハ職専門ですので、リハ業界の転職事情に精通しています。

職場の雰囲気を詳しく聞くこともできますし、Web見学ができるので働きながらの忙しい状況でもしっかりと職場の雰囲気を知ることができます。

PTOTSTワーカー

おすすめポイント

・業界トップの豊富な求人数
・医療機関、介護、訪問リハなど様々な求人あり
・キャリアアドバイザーのサポートが充実

先に紹介した２社と併せて、さらに多くの求人情報を探したい方にはPTOTSTワーカーがおすすめです。

PTOTSTワーカーは、名前の通りPT、OT、STの転職に特化した転職エージェントです。

業界トップの豊富な求人数を持ち、対象地域も全国なので希望の条件が見つかりやすいです。

病院だけでなくクリニック・介護施設・訪問リハなどの幅広い求人情報が掲載されています。

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また、専門のキャリアアドバイザーが、転職時期や給与、福利厚生などの細かい条件に合わせた求人を紹介してくれます。

とうきょうリハビリステーション

おすすめポイント

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・独占求人あり
・リアルな職場の情報が手に入る
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東京エリア（一都三県）の医療機関で求人を探したい方にはとうきょうリハビリステーションがおすすめです。

とうきょうリハビリステーションは病院団体が運営する転職エージェントです。

そのため、都内の病院求人数は業界最大規模で、独占求人も多数あります。

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雇用主側（病院側）視点を知り尽くしていますので、転職の際に非常に有利です。

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レバウェルリハビリ（旧：リハのお仕事）

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しかし、登録をすれば、年収アップやキャリアアップなどの希望条件に合った、好条件の求人情報を紹介してもらえます。

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PTOTキャリアナビ

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・特定の地域では大手に負けない求人数や優良求人あり

東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・大阪府・兵庫県で、より密なサポートを受けたい方にはPTOTキャリアナビがおすすめです。

あまり認知度の高い転職エージェントではないですが、PTOTキャリアナビは厚生労働省の認可を受けています。

2020年にサービスを開始した転職エージェントですが、厚生労働省の認可を受けているということで、安心して利用することができます。

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