【理学療法士の給料は安い？高い？】実際と年収を増やす方法を解説

理学療法士（PT）はリハビリテーションの専門職です。

資格を得るためには、厚生労働省が実施する国家試験に合格する必要があり、資格試験を受けるために養成課程のある大学や専門学校などの養成校で3年以上学び、必要な知識と技術を身につけることが必要です。

しかし、これだけの過程を経ても、「苦労したのに給与が低い」「年収が増えない」という悩みもつ方も多いでしょう。

この記事でわかること

・理学療法士の給料相場
・理学療法士が年収を増やすには

是非最後まで記事を読んでみてください。

理学療法士の給料相場

理学療法士の給料は？

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」では次のような結果が出ています。

理学療法士の平均給与は約29万円となっています。（企業規模計100～999人）

サラリーマンの平均給与が約30万7千円ですので、平均給与より低いということになります。

参考までに看護師の平均給与は約33万6千円、介護職員の平均給与は25万3千円です。

理学療法士の給料は増える？

同じく厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」からのデータです。

年齢層別の給与は20～24歳約25万円、25～29歳約27万円、30～34歳約29万円、35～39歳約31万円40～44歳約36万3千円、45～49歳約40万2千円となっています。

昇給率はそれぞれ前の年齢層と比べ、25～29歳で＋7.66％、30～34歳で＋7.41％、35～39歳で＋7.03％、40～44歳で＋17.20%、45～49歳で＋10.58％です。

つまり20～39歳にかけて約7～7.5％程度ですが、40歳以降になると40～44歳で35～39歳と比較して約17％と大幅に昇給がみられます。

この理由としては、40歳代で役職に就くことが多いことが挙げられます。

年収を増やすには？

昇給によっても年収を増やすことができますが、他にはどんな方法があるでしょうか？

次のような方法が考えられます。

理学療法士の年収の増やし方

・経験を積む
・資格をとる
・協会活動に参加する
・転職する
・開業する
・副業をする

それぞれ詳しく解説していきます。

経験を積む

何も特別なことをしなくても同じ職場に居れば昇給がありますので、必然的に給料は増えます。

さらに、査定でいい評価が得られると昇給額をアップすることができます。

査定の内容は職場によりさまざまですが、勤務態度や実績などが評価されます。

反対に、マイナス査定になってしまうと昇給額が下がってしまうので、同期入社に比べて年収が少なくなってしまうということも起こり得ます。

毎年の昇給額はわずかでも、長い年月で見ていくと大きな差になってきますので、できる限り査定でいい評価を得ることが年収アップには不可欠です。

しかし、査定項目は職場によって様々なので、やみくもに努力し続ければ必ず報われるわけではないというところが難しいところです。

資格をとる

雇用条件の中に資格手当が入っている求人は多いです。

ただ、資格なら何でもいいというわけではなく、資格がその病院や施設のメリットになるかが大事な点です。

手当てがつく資格には次のようなものがあります。

・認定理学療法士
・専門理学療法士
・心臓リハビリテーション指導士
・3学会合同呼吸療法認定士

あくまで一例ですので、これらを持っていれば必ず資格手当がもらえるというわけではありません。

ただし、高い専門性が認められれば好条件の仕事や引き抜きがある可能性は高くなります。

すぐには年収が上がらなくても、その価値を認めてくれる人の目に留まった際には、専門資格が大きな効果を発揮します。

協会活動に参加する

協会活動は活動費が支給されますが、額はかなり安く、交通費がなんとかまかなえるか、場合によっては手出しをしないといけないこともあります。

それでも協会活動に参加することには次のようなメリットがあり、年収アップが見込めます。

・勤務先に評価される
・同業種との繋がりができ、最新の情報を得ることができる
・活動を通じて好条件で引き抜かれる可能性がある
・協会の役員になれば報酬がもらえる

協会活動に参加している人はあまり多くないですが、参加している人は俗にいう意識が高い人が多いです。

意識の高い人は最新で有益な情報をもっていることが多く、その情報を得られるだけでも協会活動に参加する意義はあります。

また、参加している人が少ないので、部長や課長など他の病院や施設で役職を務めている人と接する機会も多くなります。

業界の最新情報やビジネスプランをもっていることもあり、うまくすれば興味がある分野に好条件で転職できる可能性も出てきます。

転職する

年収アップに最も即効性があり、ほぼ確実な方法が転職です。

転職と言うと少し後ろめたいイメージが未だにありますが、今は2～3回転職するのが当たり前になってきています。

働く場所を選ぶのは当然の権利ですし、最初の就職で自分にとってベストな場所で働けるのは極めて稀なケースです。

また、好条件、好待遇の職場に転職できれば仕事のモチベーションが上がり、さらなるキャリアアップも狙えます。

関連記事→理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は転職すべき？

働きながら好条件の求人を探すなら転職エージェントがおすすめです。

登録から転職後のフォローまで全て無料なので、転職を考えるならまずは登録して話を聞いてみるのもいいでしょう。

関連記事→転職エージェントおすすめ5選

開業する

雇用主に雇われて仕事をしていると、働けば働いた分だけ給料が増えるということは殆どなく、基本的には働いた時間分の固定給をもらうようになっています。

その状態では、年収1000万円を超えることはまず難しいです。

しかし、開業をしてしまえば工夫次第でほぼ上限なしに稼ぐことができます。

もちろん、理学療法士は開業ができませんので、整体院として開業したり、柔道整復師や鍼灸師の資格をとって開業するなどのひと手間が必要です。

また、「理学療法士」を名乗ることはできず、理学療法の提供もできませんので注意が必要です。

理学療法士でデイサービスを経営する方もいます。

収入はアップしますが、介護保険を使う事業になるため上限なしに稼ぐことはほぼできません。

副業をする

副業と言っても様々なものがありますが、例えば本業で収入を3万円アップするのと副業で3万円利益を得るのとでは大きく違います。

本業で3万円収入を増やそうと思えば、例えば昇給が年に3000円だとすると10年かかります。

しかし副業では、何をするかによりますが、もっと短期間で3万円程度の収入を得ることができます。

例えば、メルカリなどで不用品を売ったりすればすぐにでも収入を得ることができます。

不用品がない場合は、せどりという方法もあります。

※限定品を買い占めて高値で売りつける悪質な転売とは違います。

もちろんお金を稼ぐので簡単、ノーリスクではありませんが、毎月〇円の固定給ではないので上手くいけば本業以上に稼げてしまう可能性もあります。

まとめ

理学療法士の平均給与は29万円です。

昇給率は20～39歳にかけて約7～7.5％程度、40歳以降になると40～44歳で35～39歳と比較して約17％です。

昇給だけでは大きな年収増加は見込めないため、年収を増やしたい方は転職や副業を視野に入れてみてはどうでしょうか？

おまけ

失敗しない転職のために、おすすめの転職エージェントを6つ掲載しています。

転職エージェントに登録して、キャリアアドバイザーの面談を受けるだけでも、自分の将来のキャリアプランを考えるきっかけになります。

また、自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけることは転職で成功するための必須条件です。

おすすめの中から興味を持った3社に登録して、自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけてください。

サイト名	登録・利用料	対象地域	公開求人数	非公開求人数	キャリアアドバイザー	サポート体制	履歴書のチェック	面接対策	公式サイト	詳細
マイナビコメディカル	無料	全国	PT 約14160件 OT 約12598件 ST 約6622件	多数	サポートあり	かなり充実	あり	あり	ここをクリック	詳細を見る
PTOT人材バンク	無料	全国	PT 約15313件 OT 約13926件 ST 約7267件	多数	サポートあり	かなり充実	あり	あり	ここをクリック	詳細を見る
PTOTSTワーカー	無料	全国	PT 約6172件 OT 約5282件 ST 約2709件	多数	サポートあり	充実	あり	あり	ここをクリック	詳細を見る
とうきょうリハビリステーション	無料	東京エリア※東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県	なし	多数	サポートあり	かなり充実	あり	あり	ここをクリック	詳細を見る
レバウェルリハビリ	無料	全国（東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、兵庫などが中心）	PT　約798件 OT　約758件 ST　約445件	多数	サポートあり	充実	あり	あり	ここをクリック	詳細を見る
PTOTキャリアナビ	無料	東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・兵庫	なし	充実	サポートあり	かなり充実	あり	あり	ここをクリック	詳細を見る

マイナビコメディカル

おすすめポイント

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・専門のキャリアアドバイザーがサポート

マイナビコメディカルは転職業界大手のマイナビが運営する転職エージェントです。

転職大手なので多くの転職サポートの成功経験をもち、的確なアドバイスを行ってくれます。

また、大手の安心感から多くの事業所が登録しており、好条件の求人情報も多いです。

マイナビコメディカルのサイト内検索は非常に使いやすい仕様になっていますので、自分でどんどん求人情報を探したい方にもおすすめです。

キャリアアドバイザーとのやりとりはメールやLINEでも可能ですので、時間を気にすることなく連絡をすることができます。

履歴書の添削もしてくれますので安心して転職活動を行うことができます。

PTOT人材バンク

おすすめポイント

・公開・非公開求人数が多い
・キャリアパートナーの動きが速い
・Web見学ができる

PTOT人材バンクは全国に多数の公開求人・非公開求人情報を持っています。

地方にも多数の求人情報を持っていますので、他の転職エージェントで求人情報が見つからない方にもおすすめです。

登録後すぐにキャリアパートナーと電話面談を行うので、短期間でスピーディに転職活動を行うことも可能です。

キャリアパートナーはリハ職専門ですので、リハ業界の転職事情に精通しています。

職場の雰囲気を詳しく聞くこともできますし、Web見学ができるので働きながらの忙しい状況でもしっかりと職場の雰囲気を知ることができます。

PTOTSTワーカー

おすすめポイント

・豊富な求人数
・医療機関、介護、訪問リハなど様々な求人あり
・キャリアアドバイザーのサポートが充実

先に紹介した２社と併せて、さらに多くの求人情報を探したい方にはPTOTSTワーカーがおすすめです。

PTOTSTワーカーは、名前の通りPT、OT、STの転職に特化した転職エージェントです。

豊富な求人数を持ち、対象地域も全国なので希望の条件が見つかりやすいです。

病院だけでなくクリニック・介護施設・訪問リハなどの幅広い求人情報が掲載されています。

高額求人・年間休日120日以上・寮・住宅補助有など12個のこだわり条件からの検索も可能です。

また、専門のキャリアアドバイザーが、転職時期や給与、福利厚生などの細かい条件に合わせた求人を紹介してくれます。

とうきょうリハビリステーション

おすすめポイント

・東京都内の病院求人数が業界最大規模
・独占求人あり
・リアルな職場の情報が手に入る
・コンサルタントのサービスが充実

東京エリア（一都三県）の医療機関で求人を探したい方にはとうきょうリハビリステーションがおすすめです。

とうきょうリハビリステーションは病院団体が運営する転職エージェントです。

そのため、都内の病院求人数は業界最大規模で、独占求人も多数あります。

また、病院団体の運営だからこそリアルな職場の情報を入手でき、良いところも悪いところもリサーチして情報を提供してくれます。

求人情報は完全非公開ですので、登録することで好条件の求人情報を担当のコンサルタントから紹介してもらえます。

また、とうきょうリハビリステーションには総合病院の人事責任者など、病院業界を知り尽くしたスペシャリストが多数在籍しています。

雇用主側（病院側）視点を知り尽くしていますので、転職の際に非常に有利です。

登録料や求人紹介など転職までのサービスは全て無料で受けることができます。

レバウェルリハビリ（旧：リハのお仕事）

おすすめポイント

・好条件の非公開求人多数
・リハ業界に精通したキャリアアドバイザーのサポート
・情報収集のみの利用も可能
・大都市を中心に求人を探したい方におすすめ

東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、兵庫などを中心に、よりリアルな職場環境を確認したうえで転職したい方にはレバウェルリハビリがおすすめです。

レバウェルリハビリは多数の非公求人情報を持っています。

サイト内検索ができ、登録しなくても求人情報を見ることはできますが、求人数は限られています。

しかし、登録をすれば、年収アップやキャリアアップなどの希望条件に合った、好条件の求人情報を紹介してもらえます。

また、運営のレバレジーズメディカルケア株式会社は10年以上医療・介護業界の求人情報を扱っています。

対象地域が限定されている代わりに、専門のキャリアアドバイザーが実際に訪問して確認した職場の内部情報を知ることができます。

登録の際に、転職か情報収集のみかを選ぶことができるので、今すぐに転職を考えていない人でも気軽に登録することができます。

PTOTキャリアナビ

おすすめポイント

・厚生労働省の認可を受けた完全無料の転職支援サービス
・キャリアアドバイザーと連絡が取りやすく、充実したサポート
・特定の地域では大手に負けない求人数や優良求人あり

東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・大阪府・兵庫県で、より密なサポートを受けたい方にはPTOTキャリアナビがおすすめです。

あまり認知度の高い転職エージェントではないですが、PTOTキャリアナビは厚生労働省の認可を受けています。

2020年にサービスを開始した転職エージェントですが、厚生労働省の認可を受けているということで、安心して利用することができます。

まだ登録者が少ないので、その分キャリアアドバイザーのサポートが充実しており、転職の希望を細かく伝えることができます。

サービスを開始したばかりなので求人数は多くありませんが、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・大阪府・兵庫県の求人情報は多く持っています。

また、登録者数が少ないので求人の取り合いにもなりにくく、好条件の求人を紹介してもらえる確率が高いともいえます。